V-ST機が登場した当初、このスペックは差玉が大きくなると聞かされました。確変に入るかどうかの50%の別れ道が最終的に何万発もの差を生むということでした。そうした情報を理解し、確率の面白さに魅了されました。
パチンコに詳しいとされる一般的な知識が私には通用しませんでした。実際、最近のパチンコ機は時として大きなギャップがあり、確率が80%であろうが90%であろうが、大きな違いはないのではないかと考えるようになりました。これは突入率よりもむしろ継続率に関する話です。
通常、継続率が高くなると連チャンしやすくなります。その数字に応じてRUSHに挑むものの、思いがかなりの場面で裏切られることがあります。ポジティブな結果よりもネガティブな結果が記憶に残りやすいとか、数回の試行では確率どおりに進まないなどの要因があるのでしょうが、そんな一般的なパチンコの知識は私には通用しない、というのが私の立場です。素人だからです。誰が素人かと言えば、別にパチプロでもないけれども。
パチンコライターに深く考え込むと、精神的に辛くなりそうなので、話を元に戻します。今回の「甘つっぱ」の軸は、継続率92.1%で大いに翻弄された男の物語になります。
気がつけば遊タイムが発動していました。最近、『Pデビルマン疾風迅雷 129ver.』は初当りだけは安定して良い調子で、期待できる演出もあります。しかし、バトルリーチに発展せず、無駄に回転数を増やす状況に陥り、気がつけば遊タイムが発動していました。
宵越し回転数が100回ほどあったので、通常よりも早い段階で遊タイムを獲得できたのは助かりましたが、そこで入ったRUSHがなんと1回も当たらずにいきなりスルーしてしまいました。RUSHの結果は1回だけ記録されていましたが、これは遊タイム時短250回転分の濃厚な大当り分でした。
苦労(288回転ハマリ)と投資の末にたどり着いた92.1%ループで、1回転目で外れの7.9%を引くかどうか。女性が100歳まで生きる確率が7.3%らしいのですが、こちらは92.1%ループで即死です。出玉もメンタルも甚大なダメージを負いました。
なんとか気を持ち直して次の当りを目指しましたが、期待度の高い先読み演出や強い予告が全く出ない虚無モードが続きます。ミニ液晶に表示される「デビルインパクトまであと◯◯回」の回数がどんどん少なくなり、ついに100回から1つずつ減っていくカウントダウンが発動しました。
2回続けて遊タイムの気配が濃厚となってきましたが、中途半端に当たってRUSHに入らなかった場合のダメージが大きいです。とはいえ、遊タイムRUSHとなっても再びショボい連チャンで終わってしまうのではないかという恐怖もあり、理不尽なジレンマに苛まれながら消化する様子はまさに悪魔的です。
結局、遊タイムまであと30回転のところでカウントダウン、同色先読み赤、連続予告×3、群予告、赤保留などが続々と発生し、大当りとなりました。懸念したRUSH非突入も「7テン」発生で回避され、連チャン勝負に挑むことになりました。
そして、今回のRUSHは先ほどの大失態を挽回するように派手な一発を打ち上げました。7連チャン目で終わりかけるもボタン復活で乗り越え、そのまま大当りを重ね20回以上を記録。RUSH×28回で約9000発と大爆発しました。
さらにリザルト画面でもボタンの実体化に成功し、RUSHは延命。最終的に40連チャンで13000PTを超え、負債もほぼチャラ線まで回復する奇跡の展開となり、企画実戦レース最後の直線で10万発の可能性を残すことができました。