パチンコの歴史は、1930年に名古屋で風俗営業の第一号となるパチンコ店が開店したことから始まり、100年以上の歳月が経過しています。その歴史の中で、「暗黒期」と呼ばれる時期もありました。
最も有名な例として挙げられるのは、「5回リミッター時代」でしょう。確変突入率が1/2で、連チャンは最大5回までに制限される内容でした。また、連チャン率を上げるための通常大当り後の時短も許可されませんでした。これは1996年から1999年の時期のことです。
通常、これらの規制は事前にやりすぎた結果として導入されますが、最近では「のめり込み」の防止策として、しばらくの間、規制モードが続く傾向もありました。大当りの下限を1/400から1/320に設定するMAXタイプ規制から、徐々に制限が強化されていきました。
こうした流れの結果、「確変65%規制」が導入されました。その名の通り、確変の割合を65%以上に設定できない内部規制です。現在では信じがたいことですが、この規制はP機でも適用され、最近になって導入されました。この規制がP機の期待感を一層低下させた原因の一つと言えるでしょう。
さて、「確変65%規制」が施されたマシンは、スペックが制限されたようなものですが、その中でも最大限に連チャンや出玉を楽しむことができるように設計されています。確変65%を最大限に活かして出玉感を演出したり、100回転の時短で連チャン率を上げたりすることが可能です。
特に後半の時短による継続率向上は、大当たり確率が高くなるほど効果的です。「PAキャプテン翼 雷獣バージョン」はそのようなライトスペック機種の一例です。
「強力連チャンモード」が最悪の規制を打ち破る! 大当たり確率は6段階の設定があり、設定1の1/139.73から設定6の1/95.81までとなっています。確変65%規制マシンなので確変ループ率は65%ですが、通常大当り後には100回転の時短がつき、トータルの継続率は設定1でも約83%、設定6では約87%と、非常に高い割合となっています。
時短の引き戻し率も51.2%から65.0%と非常に期待ができるため、確変が終わっても引き戻しで再び確変に入ったり、さらに100回転の時短で新たなチャンスが得られ、長い連チャンにつながることも珍しいことではありません。
また、右打ち中に展開される演出は、日本がゴールすると10ラウンド確変になるなど、モチーフと演出がリンクしており、その完成度の高さも見逃せません。
ただし、連チャン性を重視しているため、10ラウンド大当りでも出玉は約400発とかなり少なめです。この点には注意が必要ですが、規制によって厳しい状況の中で最良を尽くす工夫によって、「10番の証明」ではなく「パチンコの証明」を示せたのではないでしょうか。