念願の初採用だ――。国際オリンピック委員会(IOC)は16日、インド・ムンバイで総会を行い、2028年ロサンゼルス五輪の追加競技として野球・ソフトボール、フラッグフットボール、クリケット、ラクロス、スカッシュの5競技を選出。日本スカッシュ協会の大谷眞会長は「われわれにとって歴史的な瞬間であり、世界中のスカッシュプレーヤー、愛好家の望みがかなった瞬間でもありました」とコメントした。
スカッシュは12年ロンドン、16年リオデジャネイロ、21年東京大会でいずれも候補になりながら不採用だった。日本男子のエース・机龍之介(26=ダイナム)は「生涯の間でスカッシュが五輪に入るなんて想像できていなかったので、本当にうれしい。発表の瞬間もあいまいだったので、どこで喜びを爆発させたらいいのかわからなかった」と興奮気味に語った。
机はパチンコ店を全国展開する「ダイナム」で新卒採用の業務に従事しつつ、トレーニングに励んでいる。当初は2026年アジア大会(愛知・名古屋)での引退を考えていたというが「自分がオリンピアンとなって、競技人生を終えられたら本当にいいなと思う。スポーツ選手として、本当に憧れの舞台なので、その一員としてメダルを獲得できるように頑張っていきたい」と現役生活の延長を宣言した。
8月付の世界ランキングは61位。トップで戦うには、さらなるレベルアップが必要だ。「瞬間的なスピードは世界のトップ20と戦えるが、試合全体を通してのスピードで言うと、やっぱりまだまだトップ選手とは渡り合えない」。夢舞台を目指す机の挑戦が幕を開ける。
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